子どもにテレビを見せたい時があるのですが、
何となく罪悪感を感じてしまいます…(;_;)
何か悪い影響があるのでは?
という心配があるのかもしれませんね。
今回は、赤ちゃんにテレビを見せることを
【好影響にするコツ】をお伝えします(^o^)
※この記事の「テレビ」には、オンライン動画配信サービスを利用した動画視聴も含みます。
テレビを見せたくなる親の気持ち
ぽじパパ自身、9ヶ月の長男にテレビを見せたくなる時があります。
1日のおよその視聴時間は、1回10分×3回=30分程度です。
ぽじパパ自身の気持ちをベースに
パパ・ママの気持ちを想像してリスト化します。
①家事や自分のことがしたい
洗濯、料理、食器洗い、掃除など…
子育てをしながら、たくさんの家事をこなす必要がありますよね。
親が近くにいる時には
目の前のおもちゃに夢中になって遊んでいたかと思うと…
この隙に少しでも家事を…と離れた途端に
ぐずり始めてしまうということはよくある話だと思います。
ぽじ長男はまさにコレです。
そんな時に、赤ちゃんにテレビを見せることで
興味関心がテレビに向いておとなしくしている間に…
平和に家事を進めたいと思うわけです。
②リフレッシュしたい
赤ちゃんの時期は、成長がめまぐるしいので
おもちゃの遊び方が変化したり…
スキンシップの際の反応が変化したり…
一緒に遊んでいると発見と喜びの連続です。
そうは言っても…
会話など意思疎通がまだできない赤ちゃんと
ずっと一緒に過ごすのは心の負担も大きいです。
「なんか疲れたなあ」という時に
赤ちゃんにテレビを見せることで
赤ちゃんから気持ちを離すことができ
気持ちが楽になることがあると思います。
また、バラエティ番組などの楽しいやり取りを見たり
ニュースや耳より情報を手に入れたりすることで
気持ちをリフレッシュすることができますよね。
③知識や言語発達につなげたい
テレビでは、子どもの成長に役立ちそうな
教育コンテンツも多く提供されています。
それらを見せることで
知識の獲得や言語の発達などにつなげたい
と考えるママ・パパも多くいると思います。
ぽじパパ自身もこの考えがあるので
教育コンテンツを見せることが多いです。
ぽじパパ自身が家事を進めたい…
リフレッシュをしたい…
だからぽじ長男にテレビを見せたい…
そして、教育コンテンツなら
ぽじ長男にも良い影響があるはず…
といったテレビを見せることへの
免罪符的な側面があるかもしれません。
テレビを見せることへの親の不安
ぽじパパ自身の不安をもとに
予想される不安をリストアップしてみました。
- 視力など健康への悪影響があるかもしれない
- 集中力が低下してしまうかもしれない
- 言語などの発達に悪影響があるかもしれない
- 将来的な問題行動につながるかもしれない
- テレビに依存してしまうかもしれない
不安解消!テレビを〈好影響〉にするコツ
上の不安を解消するために
テレビを〈好影響〉にするコツを調べてみました。
①テレビから離れて見せる
テレビの健康への影響として大きいのは
【視力】ですよね。
視力への悪影響を解消するためには
テレビから離れて見せる
これが解消策として挙げられます。
お子さんがテレビに近づいてしまう…
ということでしたら
椅子に座らせて見せる
ことをおすすめします。
我が家では
STOKKEのトリップ トラップ
という椅子を使っています。
椅子の土台となる足底が
床に対して並行で長さがあるので
フローリングの床なら
滑らせて移動させることが可能です。
テレビの話から脱線しますが…
家事をしたい時などは
椅子をその場所に移動させて
子どもと会話しながら家事ができます。
②「時間」より「内容」に気をつける
テレビ視聴が子どもに与える影響については
国内外でたくさんの研究が行われています。
それらの研究についてまとめた
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
に取り上げられている研究結果をもとに
テレビを〈好影響〉にするコツをお伝えします。
幼児期の教育番組の視聴の多さが,ティーンエイジャー段階の学業成績の高さに結びついている
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
(特に男子の場合の英語,数学,科学の成績で顕著)
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
幼児期にアクション・暴力系の番組を視聴していた子どもは高校での成績が比較的悪く(女子の場合のみ), 一般娯楽番組は,学業成績のプラス・マイナスいずれの予測因子にもならなかった。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
本研究の重要な特徴として,テレビ視聴の総時間量は,予測因子としてあまり寄与せず,視聴内容(番組の種類)の方が予測因子としての精度がはるかに高かった点が指摘できる。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
「時間」よりも「内容」から受ける影響が大きいのですね!
「教育番組」の視聴の多さが学業成績の高さに結びつくという結果は興味深いですね。
幼児期に「アクション・暴力系」の番組を見ることで
学業成績の悪化に影響があるんですね。
学業成績以外にも何か影響があるのか気になります。
3歳以前の教育番組の視聴は8歳時点の注意上の問題とは関係性がないが,3歳以前の暴力番組の視聴および非暴力的娯楽番組の視聴は,8歳時点の注意上の問題と有意な関係性がみられた
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
「非暴力的娯楽番組」の視聴についても
注意上の問題と有意な関係性がみられたことは意外ですね。
「教育番組」の視聴との間には関係性が見られなかったのですね。
2 ~ 5歳時点の暴力的な番組の視聴は7 ~ 10歳時点での反社会的な行動との間に関係性があるが(男子のみ),教育番組と非暴力的娯楽番組については,男女ともにそのような関係性は見られなかったとしている。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
暴力的な番組の視聴は、反社会的な行動との間にも
関係性が見られたのですね(;_;)
これらの研究結果から考えられる
テレビを〈好影響〉にするコツは…
「暴力的な番組」を避けて「教育番組」を見せるようにする
「教育番組」を見せることで、言語の発達にも良い影響があると聞いたことがありますが、それって本当ですか!?
テレビ視聴と「言語発達」の関係性について調べた研究
についても紹介しますね。
言語発達にプラスの関係性が見られた番組 は,Dora the Explorer, Blue’s Clues(登場人物が子どもに直接語りかけ,子どもの参加を積極的に促す形態の番組で,物の名前を紹介したり,子どもに反応する機会を提供している番組)や,Arthur, Clifford, Dragon Tales(物語的要素を備えている番組)であった。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
子どもが反応する機会を促す視聴者〈参加型〉のテレビがいいってことですね!
ここまでをまとめると…
乳幼児に見せるテレビの内容は…
子どもの参加を積極的に促す形態の教育番組がおすすめ!
③親子で一緒に楽しむ
子どもがテレビを見ている間にやりたいことがあるのですが…
親子で一緒に楽しまないとダメですか??
お子さんがテレビを見ている間に、ママ・パパが用を済ませるのも効果的なテレビの活用法の一つですよね。
それも踏まえた上で、〈親子で一緒に楽しむ〉ことのメリットをお伝えします。
ビデオ視聴中に,頻繁に質問したり,ラベリングしたり,解説するなど,親が子どもに積極的な関わりを持つほど,子どもの注視時間が長く,内容への反応(発話や指差し行動,体の動きを伴う反応) も多い
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
親がテレビの内容に応じて子どもに働きかけることで、テレビを通した学習効果が高まりそうですね!
一緒に見ている親の働きかけが子どもの画面への注目を高める傾向を検出している。乳児期に親子が一緒に視聴する際,番組の中身以上に親のインプットが子どもの画面注目を高め,学習に寄与する可能性があることを示している。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
1歳未満の子にも、親の働きかけが学習に好影響なんですね!
乳幼児でも、テレビを見て学ぶことができるって思っていいんですか!?
その捉え方には注意が必要かもしれません。
一般に2歳未満の子どもは、テレビなどの映像を通した学習は難しいと言われているようです。
一般に2歳ぐらいまでの子どもは,テレビやビデオの映像を通 した学習(模倣学習,探索行動学習,言語学習など) は,直接人から教わるライブの世界での学習と比べると困難なことが知られている。(中略)
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
乳幼児は,現実世界で様々 な直接的な体験を通して膨大な事柄を学んでい く。映像メディアを通していろいろなことを学ぶには,画面の映像と現実との関係の理解が必要とされるが,2歳ぐらいまでの子どもにとっては, このことが難しいという状況がある。
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
親がテレビの内容に応じて子どもに働きかけることで、学習効果の高まりが期待できる。
ぽじパパは、テレビのセリフのキーワードとなる言葉を
そのまま繰り返して子どもに伝えたりしています。
子どもと一緒におもちゃで遊ぶのに疲れた時には、子どもと一緒にテレビを見るだけで少しリフレッシュできますよね(^o^)
④「繰り返し」の効果を生かす
2歳未満の子どもは、テレビの映像から学ぶことが難しいと紹介しましたが、その2歳未満の壁を破るコツがあるようです。
同じ映像を繰り返し視聴することで子どもの注意が高まり,6か月児でも,ライブの刺激を提示した場合と同程度の理解と模倣学習が可能であったという実験結果を示した研究がある。(中略)
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
6 ~ 18か月児にとって,テレビからの学習は複雑なプロセスだが,≪繰り返し効果を生かして情報を処理するのに十分な時間≫を設けることで,映像からの学習が可能になるという例である。
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
同じ映像を繰り返し視聴することで、映像からの学習が可能になるんですね!
ぽじ長男に本の読み聞かせをすると、初めよりも何回か繰り返し読んだ時の方が反応がいいです。繰り返し聞くことで、少しずつ理解を深めているのかもしれません。テレビに限った話ではないですね。
繰り返して映像を見せることで、学習効果の高まりが期待できる。
親がテレビのキーワードを繰り返して語りかけてあげるのもおすすめ。
⑤つけっぱなしにしない
見たいテレビがなくても、テレビの音があると何となく安心するんです。
テレビをつけっぱなしにすると何か影響はありますか??
何となくつけっぱなしにしているテレビを「バックグラウンドテレビ(BTV)」と呼ぶそうです。
BTVが子どもに与える影響について調べた研究があるので紹介します。
子どもが BTVに目を向けた頻度や時間はわずかであった(1分間に1回未満,時間はそれぞれ数秒)にもかかわらず,BTVは,おもちゃ遊びの時間(ひとまとまりの遊び時間)と遊びの集中力を有意に減少させていることがわかった。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
テレビがついている中だと、おもちゃで遊ぶ子どもの集中力を低下させてしまうんですね。
BTVがついている時には,親の関心がテレビに向いてしまうこともあって,親子の関わりが大幅に減少していること,特に親から子どもへの働きかけが消極的 (しっかり子どものほうを向くことなく,子どもからの関わりにとりあえず対応するなど)という結果が得られている。
小平さち子「乳幼児とメディアをめぐる海外の研究動向」
『放送研究と調査』NHK放送文化研究所 編 60 (1), 36-51, 2010-01,NHK出版
何となくテレビをつけていると、親子の関わり合いが減ってしまうことは、ぽじパパの経験上も当てはまります。
乳幼児期の親子の関わり合いが減ってしまうと、子どもの発達に様々な影響が出てしまいそうで心配ですね(;_;)
テレビをつけっぱなしにしていると、子どもの集中力の低下や、親子の関わり合いの減少につながりやすい。
まとめ
- テレビから離れて見せる。(椅子に座らせるのがおすすめ)
- 子どもの参加を積極的に促す形態の教育番組がおすすめ。
- 親がテレビの内容に応じて子どもに働きかけることで、学習効果の高まりが期待できる。
- 繰り返して映像を見せることで、学習効果の高まりが期待できる。
- テレビをつけっぱなしにしていると、子どもの集中力の低下や、親子の関わり合いの減少につながりやすい。
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